がぶちゃんの日記

札幌からフルリモートCTO

エンジニア10人を超えて複数チームになった開発組織でCTOとして最近やっていること

この記事は、モニクル Advent Calendar 2023 の1日目の記事です。

モニクル CTO の @gabu がお届けします。

はじめに

今年、モニクル社としては、はじめての Advent Calendar をやることになって「ああ、Advent Calendar をやれるぐらいの会社規模になったんだなー」と感慨深い気持ちになっております。

モニクル社の前身となったOneMile Partners社に入社したのが2019年11月なので、転職から丸4年が経ち5年目に突入しました。

1年前に3年分をふりかえった記事はこちら

gabu.hatenablog.com

今回はタイトルのとおり「エンジニア10人を超えて複数チームになった開発組織でCTOとして最近やっていること」を書いてみます。

最近やっていることは大きく3つです。

それぞれ日々一生懸命やってるんですが、文字に書き出してみると CTOとして取り組んでいることとしてはめっちゃ普通かもしれませんね😅

チームトポロジー的な組織設計

  • プロダクトとチームが揃っている状態にする
  • 認知負荷を意識して、適切なプロダクトやチームのサイズを保つ
  • 各プロダクト/チームが他チームに依存せずにデリバリーできるようにする
  • 分離後のプロダクト/チームのドメインや責務であるはずのコードの一部が、まだ旧プロダクト/チームに残っているので移植する(したい)
  • チーム間の依存性を下げて独立性を高めつつも、開発組織全体の一体感を失わないためのあれやこれを考えて実行する
  • イネイブリングチームとしての SRE 組織発足(これは SRE の方々が意思を継いで進めてくれていて、おんぶに抱っこ状態で感謝しっぱなし)

などをやっています。個人的にもみんなのためにも早く進めたいのが4つ目のコードの移植です。移植が済むまでは他チームのプロダクト内にあるコードを触ることになるので、社内では全リポジトリが共有されていて PR もチーム関係なく投げ合えるのでそれはそれで良いっちゃ良いんですが、「責務やコードがどこに存在しているか」というのは重要だと思うので、やはり来年中の早い段階にはやりきりたい。

アジャイル開発の推進

スタートアップでアジャイル開発・スクラム開発の経験者ばかりの開発組織だとしても、やはりそれらの理解の深さや理解から出てくるアクションやアイデアにはばらつきがあり「これは一度共通理解と何を目指すかのビジョンの共有が必要だな」と感じたので、今年の秋ぐらいから以下の定例ミーティングをはじめました。

  • スクラムマスターと話す会
  • 各チームのプロダクトオーナーとスクラムマスターと話す会

1つ目の各スクラムマスターと話す会では、スクラムマスター同士の知識や経験の共有や悩み相談をやっていこうと始めたのですが、初回から大盛り上がりで週を重ねるごとにスクラムマスターたちの動きに変化があり、それがまたチームに伝搬して、変化を生むきっかけになった手応えをひしひしと感じました。途中から「スクラム開発をやっているからスクラムについて学ぼうという意識が強いけど、XP も知っておいた方が良いのでは?」「そういえば XP本をちゃんと読んだことないなー」ということで、XP 本輪読会をはじめたところ、これも大当たりで、特にスクラムマスター達が XP本の内容に感動していました。

ちなみに、XP本というのはこれです。

XP本について、メンバーの記事はこちら。他のメンバーもブログなどに書いてくれたら追記して共有したいと思います。

blog.shimabukuromeg.dev

2つ目の各チームのプロダクトオーナーとスクラムマスターと話す会は、スクラムマスターたちと話していく中で「スクラム開発はプロダクトオーナーと二人三脚で進めるものなので、プロダクトオーナーのスクラム理解が進むことで大きな良い変化がありそう」と、はじめたものです。そしてこれも大当たりでした。もはや1回目からプロダクトオーナーたちの意識がガラッと変わり、会を重ねるごとにプロダクトオーナーたちが爆速でアジャイル脳に変貌していきました。もともと聡明な方々なのでポテンシャルの高さというのもあったと思うのですが「良いプロダクトを作りたい」という気持ちから「もっと良い作り方があるなら知りたい」と思ってくれたのが大きかったのかなと思います。

近々そのプロダクトオーナーたちのインタビュー記事が公開されるのでそれもまた共有したいと思います。

IT統制

IT統制は、プロダクト開発と全く別の世界の話なので、開発大好きな世の CTO の人たちがどう取り組んでいるのか一番聞いてみたい話でもあります。コーポレート部門や情報システム部門が担うことも多いのかなと思うのですが、個人的には重要性が高い取り組みだという認識があって、CTO室という部署でコーポレートエンジニア2名と僕で ISMS の認証取得と運用も含めて、このあたりをまとめてやっています。

さいごに

とても普通でとても真面目な記事になっちゃったかもしれません!すみません!が、逆にリアルな側面もお伝えできたかなと思います。今年も残り1ヶ月ですがやると決めたことはやりきれるように頑張りたいと思います!

モニクル Advent Calendar 2023 明日は安定の Nkzn です。楽しみですね。それでは!!