このエントリーは 日本App Inventorユーザー会 Advent Calendar 2011 のエントリーです。
いよいよ、12月末で現在のGoogle版App Inventorはサービス停止します。既にアプリを作成している皆様は、App Inventorのプロジェクト一覧のページで「Download All Projects」をクリックして、大事なプロジェクトを全てダウンロードしておきましょう。
そして、MIT版App Inventorは2012年第1四半期にサービスを開始するとのことです。1月1日から利用できないのは残念ですが、少し待つと再び使えるようになりますので、ご安心ください。また、正式に発表されたらご連絡したいと思います。
ついにApp Inventor自体をダウンロードできるようになったよ!
MITに移管され、オープンソース化する予定のApp Inventorですが、実は、まだソースコードはダウンロードできませんが、バイナリはダウンロードできます。これで誰でもApp Inventor自体をダウンロードして動かすことができます。
今回は、ローカルで動かすところまでできたので手順を共有したいと思います。
App Inventorを動かすには
MITがApp Inventorを動かす方法を公開しています。
Running App Inventor services with the MIT JAR files (英語)
MITのドキュメントは英語なので、日本App Inventorユーザー会の方々が和訳してくださいました。
http://www.app-inventor.jp/shiryoushuu/transrate (日本語)
基本的に手順どおりでOKです。
手順メモ
ここから開発者向けなので丁寧さが下がりますがご了承ください。おそらく開発者の方ではないと難しいと思いますので。
Google App Engine SDK for Java
App InventorはApp Engineで動作するのでGoogle App Engine SDK for Javaが必要です。
http://code.google.com/intl/ja/appengine/downloads.html#Google_App_Engine_SDK_for_Java からダウンロード、解凍して、適当なフォルダに置いて、bin/にパスを通します。
App Inventorのバイナリをダウンロード
http://appinventoredu.mit.edu/download-jar-files から最新のファイルをダウンロードします。これは随時アップデートされるので、ページにも書いてありますが http://groups.google.com/group/mit-appinventor-jars にJoinしてアップデート情報をウォッチしておきましょう。
解凍すると以下の2つのファイルができます。
- appinventor-Nov-24.tgz : App Engine用
- for-BuildServer.tgz : ビルドサーバ用
ビルドサーバ用
for-BuildServer.tgzを解凍すると、
- BuildServer.tar
- launch-buildserver
が、できます。BuildServer.tarも解凍します。すると、lib/フォルダができます。
これで、
- launch-buildserver
- lib/
の状態になればOKです。
あとは、launch-buildserverを実行するだけです。
./launch-buildserver
ログがbuildserver-log.outというファイルに出力されるので見てみます。
tail -f buildserver-log.out 情報: Root resource classes found: class com.google.appinventor.buildserver.BuildServer 2011/12/17 22:23:12 com.sun.jersey.api.core.ScanningResourceConfig init 情報: No provider classes found. 2011/12/17 22:23:12 com.sun.jersey.server.impl.application.WebApplicationImpl _initiate 情報: Initiating Jersey application, version 'Jersey: 1.3 06/17/2010 05:04 PM' 2011/12/17 22:23:13 com.sun.grizzly.Controller logVersion 情報: Starting Grizzly Framework 1.9.18-i - Sat Dec 17 22:23:13 JST 2011 Visit: http://192.168.11.3:9990/buildserver Server running
9990ポートで起動しているようです。(現状、ポートを変える方法は探したけどないみたいです。)
とりあえず、上のようにログがでていればOKです。
ちなみに、停止したいときは、それっぽいコマンドがないのでkillします。
App Engine側
appinventor-Nov-24.tgzを解凍すると、appinventor/war/というフォルダができます。このwar/フォルダがApp Engine用Webアプリのエントリポイントです。
以下のコマンドで実行します。
dev_appserver.sh appinventor/war/
Webブラウザから http://localhost:8080/ にアクセスすると、
そのままLog InでOKです。(ホワイトリストを設定している場合は、そのメールアドレスでログインしてください。)
利用規約(?)にacceptすると・・・
動いたー!ローカルでApp Inventorが動いてるー!
Google版App Inventorのプロジェクトファイルがアップロードできるか確認します。
ダウンロードしておいたzipファイルを選択して、OK!
うおー!ちゃんと引き継げてるー!おかえり!アリバイツイート!
さてさて、Blocks Editorを・・・
許可すると・・・
うおー!Blocks Editorも動いてるー!
では、さっそく実機で動くか確認を・・・
動いたー!Google版と同等に使えるようです!さすがMITさん!
ちなみに、App Inventorをローカルではなくサーバで運用するためには、上の手順書を参照してください。ホワイトリストぐらいはやっておいた方が良いかと思います。
てか、ソースコードまだー(ばんばん
ということで
App InventorのMIT移管は順調のようです。ほっと一安心。ただ、スタートが2012年第1四半期としか言われていないので1月1日からはしばらく使えなくなります。生まれ変わったApp Inventorが使えるようになるまでぐっと待ちましょう。
ちなみに、日本App Inventorユーザ会でMITがサービスを開始するまでの空白期間を自分たちのサーバで運用しようという活動をしています。
興味がある方は、以下をチェックしてみてください。
申し込みページ: https://sites.google.com/site/appinventorjp/noahs_arc_project
MLのディスカッション: https://groups.google.com/group/app-inventor-jp/browse_thread/thread/ff7491bee4be8380?hl=ja
それでは!
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